Healthcare Ops 設立への思い(Can編)
3回に渡ってお届けする、「Healthcare Ops設立への想い」の最終回です。
高いパフォーマンスを個人としても、組織としても発揮するには、3つの概念を組み合わせる必要があります。
- Will は、「自分がやりたいこと」
- Must は、「会社や社会から求められていること」
- Canは、「自分ができること」
前2回で、Will(どうしてこの事業をやりたいのか)、Must (なぜ、この事業がやるべきなのか)に書きましたので、最後に、Can(なにができるか)について書きたいと思います。
[1]
医療施設・病院の運営の方法を共有できるか
初めてのキャリアとして、病院のあらゆる部署と仕事をして、運営業務を改善したり構築したりしていました。
IT業界に転職して、その業界の人が技術・チーム運営・プロジェクト管理のコツや失敗について、善意でインターネット上に共有しているのを知りました。
各医療施設・病院は、オーナーも異なれば組織も異なるため、コンビニエンスストアやスーパーマーケットと違い、共通したオペレーション(運営)を導入しにくいと感じています。
そこで、インターネットを使ってうまくいっている運営事例を共有し、勉強会を通して互いに切磋琢磨し合える環境が必要ではないかと思いました。
テクノロジーの進歩に合わせて、病院を運営する人の生産性をあげる
高齢化が進み、労働人口が減っていく中で必要なのは、テクノロジーを使って自身や組織の生産性をあげていくことです。
ただ、テクノロジーの導入には時間がかかり、知識や経験も必要です。まずは、医療施設・病院の運営する人が協力して、生産性をあげることが必要だとわたしは考えました。
[2]
生産性をあげるには、Output をあげるか、Input をさげるかをしないといけません。
Outputをあげるとは、今まで比べて精度の高い調査・企画をして運営がよりよくなることです。Inputをさげるとは、今までに比べて調査・企画の時間を短縮したり、他病院の事例を紹介することで説得にかかる労力を小さくすることです。
自分ができること
Outputをあげながら、Inputをさげること。自分にできるのは、以下のことでした。
[筆者作成]
つまり、
- オンラインでは、インターネット上で運営に関する投稿を発表・閲覧・議論できる場を提供し、
- オフラインでは、定期的な勉強会を開催して、運営に関わる人がプレゼンテーションする場と議論する場を提供する
ことが必要だと考えました。
Collective Healthcare Ops と Healthcare Ops Connect
まずは2つのことを始めることにしました。
- Collective Healthcare Ops
- Healthcare Ops Connect
です。
Collective Healthcare Ops は、日本中の医療施設・医療サービスで個別に最適化している経営や運営の成功事例・失敗事例を集約・発信することで、全国の経営や運営をより良いものにしていくためのジャーナルです。MIT media labが提供するpubpubというサービスで、提供していきます。
https://collective-healthcare-ops.pubpub.org
Healthcare Ops Connect は、定期的に、病院経営・運営に携わる人達が集まって、互いの運用ノウハウや成功体験を共有し、切磋琢磨する機会を提供します。
http://www.healthcare-ops.org/pages/976972/event
Visionは、医療を前に進めること
Healthcare Opsでは、Visionとして、"Onward Healthcare"を掲げています。
医療を運営する側は、テクノロジーの進化に伴い、より良い医療サービスを提供し続ける必要があります。少しでも、患者にとって良い医療が提供できるよう、「前にむけてさらに進む」という意味を込めて、"Onward Healthcare"というVisionをにしました。
参照
- Photo via VisualHunt
- 安宅和人著『イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」』
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