病院の委員会/研究会運営ノウハウとは?[イベントレポート]HOC Vol.2(後編)
2017年11月25日(土)、病院経営・運営に携わる人達が集まって、互いの運用ノウハウや成功体験を共有する勉強会 "Healthcare Ops Connect Vol. 2" を開催しました。
ミクロ編で最初に登壇したのは、済生会横浜市東部病院の金城さん。
自らテキストを買って始められる医療経営士の勉強会に、横須賀から神田まで1時間半書けて通われてました。
毎回行くのはさすがに大変で、神奈川で仲間を増やすべく、医療経営士の勉強会を発足したそうです。
医療経営士の神奈川研究会は、病院事務だけでなくて、企業の方も参加しています。毎回参加者が30人を超える人気っぷり。
神奈川にお住まいの方はぜひ参加してみてください。
Facebookページはこちら https://www.facebook.com/kanagawakenkyukai/
金城さんが語る「医事課とは何を成すべきか」
病院外でも精力的に活動されている金城さんには、神奈川研究会で以前発表された「医事課とは何を成すべきか」についても、熱く語っていただきました。
金城さんが掲げる医事課の成すべきことは、売上の最大化。
以前は、金城さんの所属している医事課では、ついつい目の前の業務に集中して、プロセスにこだわるあまり効率性が落ちることがったそうです。
そんな医事課に「人工」の考えを導入し、その業務にどのくらいの人の工数が割かれているかを可視化。同時に、業務が医事課のミッションに即しているかを判断して、業務の効率化に成功しました。
医事の業務がしっかり売上に貢献しているか工数とともに管理することの重要性を共有くださいました。
聖路加国際病院 QI委員会 運営の裏舞台
ミクロ編もうひとりの登壇者は、聖路加国際大学 情報システムセンター 堀川さん。(所属は大学ですが、仕事としては聖路加国際病院の診療情報の解析をおこなっています。)
堀川さんは、聖路加国際病院の掲げる有名なQIを、12年間ともに歩んできた道について話していただきました。
聖路加国際病院の掲げるQIには2つの意味があるそうです。
- Quality Indicator
- Quality Improvement
2003年の電子カルテ導入を機に、データの使い方が検討され、2005年にワーキンググループが発足。翌年2006年に正式な委員会となり、活動を続けています。
発足当初は、アメリカやオーストラリアの指標の翻訳からスタート。測定可能なものからデータを集め改善し、12年間積み上げて今のQIを作り上げていったそうです。
QI委員会を12年間続けてきて、うまく進める上でのいくつかのコツを共有頂きました。
- 月イチの委員会には、スタバのコーヒーを用意する(笑)
- 指標のうち、ストラクチャーの指標は現場レベルで改善しにくいため、プロセスから導入検討を行う。
- 初めから数値の高そうな指標は選ばない。(低い数値を上げていくことを心がける)
- TOPの理解を得る。TOPがリーダーシップを発揮する。
金城さん・堀川さんの詳しい話はこちら↓
金城さんに執筆いただいた事例
堀川さんに執筆いただいた事例
ミクロ編 事例・ノウハウ共有を通して
Vol.1 での事例・ノウハウ共有に引き続き、今回も病院の方に発表頂きました。
改めて、医療業界でそれぞれが培った経験を共有していくことが、また次の改善につながっていくと感心できた会でした。
参加者の方からも、「勉強会に参加してよかった。ぜひこの活動を続けてほしい。」というお言葉も頂いています。
各病院で素晴らしい改善活動が毎日行われています。お互いの利益を損なわない形で、情報共有をできるだけ行えるようにしてまいります。
事例集 Collective Healthcare Ops はこちら
これにて、Healthcare Ops Connect Vol. 2 のイベントレポートを終わります。
引き続き、一般社団法人Healthcare Opsをよろしくお願いします。
0コメント